シュールな関係
「瑠璃様
いつもながら今日のドレスも素敵ですわ」
「これは先日のパリコレで気に入りましたの
今日に合わせて直ぐにデザイナーに
間に合うようにドレスを作って頂きましたのよ」
「お似合いですわ
それに…このエルメスのバッグも素敵ですこと!」
「あら お気に召して?
頂き物ですけれど…
お気に召されたのならプレゼントいたしますわ」
「まぁ 嬉しいわ
もうどちらでも手に入りませんわよ
今年の限定品ですわよね?
本当によろしいですの?」
「ええ、だって全色持っていますもの」
「さすが瑠璃様」
こいつらの中では…
いつものようにありふれた会話
そして
輪の中心にはいつも瑠璃がいる。
「雅也さま!
お久しぶりでございます」
俺が近寄ると
嬉しそうに華やかな声を上る
「やぁ瑠璃 久しぶり
元気そうだな」
「それは…雅也さまに
お会い出来たからですわ
相変わらずお姿が麗しいですわね
皆さま、申し訳ないけれど
雅也さまと二人に…
させていただけますかしら?」
人の前で頬を赤らめつつ
久しぶりに会えた俺を瑠璃が
嬉しそうに見つめる
赤いマーメードドレスに
パールのティアラで髪を上品にまとめ
色白の肌から大きな瞳を潤わせ…
俺に腕をからめてくる。