シュールな関係

「ねぇ 大和

この子羊の骨付きロースト食べた? 

口の中でとろけるよっ!」



奈緒が真っ直ぐに俺を見て話す。



やべぇな 可愛くってたまんねぇ

マジでキスしたくなる



「子羊のロースト? 

俺それ取ってないからさ

奈緒ので食わせてくんない?」



今キスが出来ないなら

せめて関節キスぐらいって

思うくらいいいだろ?



何気ない顔をして口を開けて催促する




「こんなとこで

出来る訳ないでしょ?」


おっ 照れてるか?

って訳ねぇか 人目だよな


俺ら完全に浮いてるし、視線浴びてるし。

まっ 人の目なんて別にきにしねぇけどな。

これで既成事実になるならなおさらよしだろ


「お前なぁ

お代わり沢山あるんだからケチケチするなよ 



それに、この世界のパーティでは

パートナーになら食べさせてもいいんだぜ  

知らなかった?」



「えっ、そうなの?

そこまでは山本さんに聞いてなかったけど」


そうなんだ~と 奈緒が驚いた顔をする。





俺は笑って奈緒の手を取り

差し出しかけたフォークの


ローストをパクリと口に入れ

悪戯っ子のような目つきで笑う。


「バーカ そんな訳ないだろ?」


「うわっ大和 最低~!!」


怒ってムクれる奈緒を見るのも楽しい。


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