シュールな関係
世界が違う人なだけに時めくとか

心がドキドキと踊る感じじゃなくって変な緊張の方が大きい。


やっぱりこういう人はテレビで見てる方がいいな、と

実物を目の前にして思っていると


「何してるんだよ、奈緒」

何だその男は?と超不機嫌に

ギロッと日浦健二を睨んで大和が間に入って来た。




「すまないが 君

僕は今この素敵なお嬢さんと話してるのだから

邪魔しないでもらえるだろうか?」


日浦健二が大和に

爽やかな口調で丁寧に話返す。


「じゃぁ、すぐにオシマイにしてくれる?」


「ジェラシーかい?

心の狭い男はみっともないね」

溢れんばかりのスマイルで話す


「スカシ野郎に言われたかねーよ


ちょっとばかし有名だからって

俺にも爽やかな笑顔振りまかないでくれる?

女じゃあるまいし

男にそんな顔されたら

その作り笑顔に虫唾が走るんだよ」

日浦健二の顔から笑みが消えた


うわ、これってわたしがつまずいたから?

ちょっと 大和どうしたの、凄い怖いんだけど…。



挑発して、煽って喧嘩モード発動じゃないの!?



「君は彼女の何なのかな?」


華やかな会場のココだけがぴんと張り詰めた空気が漂っている



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