シュールな関係
「許さないですって?
馬鹿馬鹿しいですこと!!
下々の人間がわたくしに何を言ってるおつもり?
目ざといハエですこと!
偉そうな事を言ってるけど
ご自分で何が出来るとお思いになって?
所詮どう騒がれましても
あなたはわたへの影響力ゼロですの!」
その唇に薄い笑みを浮かべ、見つめる目つきや言葉は刃物より
鋭く、全身から憎悪を吹き出している
「ではまず彼女のドレスの染みの責任は
どうして差し上げるのかしら?」
オレンジのドレスに着替えた麗華お嬢様の責任を問いかける。
「責任を取ります」
「それって、雅也様に『助けて』と泣きつくってこと?
それとも相手は大和様や一磨さまにかしら?」
『ワザとぶつかって…来たくせに』
聞こえないくらい小さく心の中で呟き
悔しさを必死に飲みこむ
「本当にすみません
クリーニング代お支払いします」
「デザイナーのオーダーメイドの品ですの
どけ座して謝罪しなさいよ
それに弁償して頂くわ
下層のあなたに返せる訳ないと思うけど」