シュールな関係
「あなたみたいな庶民にお払えるかしら?」
「どうせドレスの値打ちすら分からないでしょ?」
「あら、身の程知らずの女っていやですわ」
「一般人には払うの無理よ」
いっせいに狙った一つの獲物をいたぶるように
みんなで…わたしをコケにし…下民族だと笑いまくる。
「でもあなた…綺麗な髪してるわね」
瑠璃様の冷えた手で
わたしの自慢の長い髪をなでるように
指でサラリと通す・・・
普段はストレートの髪を今日は
緩いウエーブ式にまいていて
艶やかで上品に柔らかく揺れている。
「そうですわ!
その髪をご自分でバッサリと
切ったら許してあげますわ
ついでにそのシミだらけの
ドレスの裾も短くご一緒に切って
しまったらいかがかしら?」
とびっきりの笑顔になると
『素敵なアイデアだわ』と
周りも賛同し、やりましょうと嬉しそうに囁く。
「きっとショートの方がお似合いよ」
そう言うと用意周到ばかりに
ハサミまで用意しだす。
陰険なサイテーな女!!