シュールな関係
今日のお嬢様の中にも大和のいいなずけ候補がいてるって言ってた。

その時にまた裏切られたと

ズキリと苦しくなった。

「うそつき」

所詮、わたしを褒めようが大和からしてみれば

庶民は遊びやゲームの対象にセフレ止まりが彼らの中では当たり前なんだ。


大和に心を開いていたわたしはバカだ、大馬鹿だ。

やすやすと庶民のわたしが彼らと付き合ったから

こんな代償を食らったんだ。


これで晴人まで何かされたら…



もう彼らとは付き合わない。




ろくな挨拶も出来なかったと思うと胸が締め付けられるように痛い


痛いだけじゃなく

今のこのボロボロな精神状況にも耐え切れず

寒々と青く照らす月を見ていると視界が歪んでいる…


「あれ… 何で涙が出るのよ

被害者は私なのよ?


泣いたら悲しんでるみたいじゃない…」


ふき取ろうと擦っても

一度溢れ出した涙は蛇口が壊れたかのように

止まらずに頬を滑り落ちる。


「悲しいんじゃないのよ…悔しいのよ」


必死で落ち着こうとしてもしゃくりあげるように

涙がこぼれる。






でもこれで終わったのよ 何もかも。

会社を辞めて一からやり直そう。


時間はかかると思うけどまた借金を返していくだけ。


もう大丈夫

ただ今は少しだけ、

胸が締め付けられるように苦しいだけ。




きっと全部忘れらる。





大和のことも…
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