シュールな関係

「ありがとうございます…


奈緒様 今の髪形とてもお似合いですね


その方が秘書向きですよ」


山本さんが優しい眼で髪を見ている。




秘書向きかぁ・・・


今日で最後になるにしてもスーパ秘書なる山本さんに

言われると素直に嬉しくって

思わずわたしも微笑んでしまう。





「あれから…

大変だったと聞いたのですが…」


山本さんがアタフタしてたって

大和が言ってたけど



「あれだけ、派手なことされましても

本来の藤堂様の力でしたら簡単に揉み消せますが


今回は相手が悪かったですね



雅也さまが本気で暴れられましたので。


あの方は本能のままに行動を

されますので今回は少々私も振り回されました」


「大魔王が暴れたんですね」

「わたしから見ればワガママな暴走機関車ですよ」

彼にとっては珍しいニヒルな表情を見せた。



「でもさすがに私も冷や汗をかきました。

奈緒さまの起きたこと知るなり

雅也様はその場にいたご令嬢を引きずるように会場に連れて行き

大声で彼女たちの身内をお呼びになりまして吊し上げるように怒鳴りつけると

ご令嬢達はそれはそれは派手にお泣きになられ会場は騒然でした。



その時会長も到着なられてご覧になられ、

真っ青になる彼女たちのご両親は正座をして平謝りで

今回は記者が立ち入りしてなくて心底安心いたしました。



あの場にいたお嬢様方も今後大人しくされないと

山ノ手グループとの関わりが切れたらお父上方がどうなるか、

ご自分の身上を理解頂けるよう私がチク一とご説明をいたしました」
< 404 / 441 >

この作品をシェア

pagetop