《完》闇を抱えた天才少女
でもいつからか大翔くんが言ったことが
すごく気になりだした。
このままの私。
あのときは、そう言った。
だけど、そのままの私って何?
どれが本当の私で
どれが嘘の作っている私か
分からない。
私は、普通。
そう言い聞かせてきたのに
みんなが
周りが
私を持ち上げる。
すごい!
天才!
そんな言葉で私を評価していた。
最初は
そんな…
と謙遜してたけど
言い慣れてきて今では
ありがとう
そう言っている。
そんな自分に初めは腹が立っていたけど
そんなこともなくなった。