《完》闇を抱えた天才少女
でも、やっぱり日本が好き。
だから、
「それでもいいと思っています。
日本に帰らせてください。」
私は言った。
女優になる前は自分に自信なんてなかった。
何も人に勝てるものもなかった。
でも、私を求めてくれる人がいて
あなたがいい!
そう言われている感じがして嬉しかった。
女優という仕事に出会って
こんなに沢山の人に出会えて
勇気付けられて
逆にこんな私でも笑顔にできる
それってすごい仕事なんだと思えた。
それと同時に笑顔を与えられる仕事は
女優だけじゃないってことも知った。
作品を支えている沢山のスタッフの存在。
「分かった。
じゃあ、もう2度と女優として仕事をしない。
それがルールだ!
さようなら晴。」
そう、ジェームズから告げられた。