《完》闇を抱えた天才少女
それから私は荷物を詰めて
約、6年この部屋にはお世話になった。
「ありがとう」
と言って部屋を出た。
日本に戻る間、色々と考えていた。
これから、女優という仕事が出来ない。
人間っていうのは難しい。
その時はいらないと思って目先の利益があって
それを達成できたとき又、あれも欲しいと
思ってしまう。
まさに今の私はそれ。
やっぱり女優の仕事はしたい!
後悔はある。
女優という仕事は自分ながらに
向いていたのかなって思う。
だからこそ、悔しいんだ。
もっと色んな役に出会いたかった。
それから、日本にいるみんなにメールをした。
文面は
「今から日本に帰ります。」
ただそれだけだった。