《完》闇を抱えた天才少女



そして、雪菜さんのところに行き



「お世話になりました」



と伝えた。



「これから頑張ってね!」



とありがたい言葉も貰った。





そして、波美のところへ行った。




「波美、ごめんなさい。」



「え?」


少し酔っ払った波美がいる。



「波美との約束を果たせなくて」




と言うと私に抱きつき


「なんでこんなときまで私のこと考えてくれるの?

そんなのいいの!!

だって、晴がそうしたかったわけじゃないんでしよ?」



どうやらジェームズとの約束はみんなに伝わっていたみたい。



「うん。そうだけど」



「私は又、晴に会えたことが嬉しいの!

どれだけ会いたくて待ったと思ってるのよ!


もう、2人とも大人になっちゃって…


今度、飲みに行こうね!」


と言ってくれた。




「うん!

あと、おめでとう!!

もう、MIXのマネージャーになったんだね!」



そう、波美は若いのにもう、人気のMIXのマネージャーを任されるまでになった。



「ありがとう!!

遅くなったけど晴も、アカデミー賞おめでとう!」



「あ、ありがとう!!」



私たちは久しぶりに笑いあった。




高校とかもっと行ってたら


もっとこんな時が過ごせたのかな?




なんて思った。







奏太くんにも報告とお礼を言ったら



「これからは、自由だな!」



と奏太くんらしい返しが来た。


私は思わず笑ってしまった。



これが、奏太くんの良いところなのかもしれない。










そして、私は大翔くんのところに行こうとしたけど行けなかった。



なんか、気まずかった。





いつしか、大翔くんに対する気持ちは大きくなっていたんだ。



ただのライバルだったのに。




それを自分で意識すると


大翔くんを目の前にしたら緊張して


何話して良いかわからない。





とりあえず、冷静になろう。



そう思って事務所の屋上にいた。





「晴!」


はぁー、せっかく冷静になって


何話すか考えようとしてたのに…



どうして、タイミングが悪いんだろう。



とか思ったけど言わないことにする。




「久しぶり!」



「うん。これからどうするんだ?」


といきなり本題が来た感があった。


「考えてない。


私は、女優という仕事しかなかった。

ただ、それだけ頑張ってたから

急にそれがなくなるとどうしていいのか

正直、わからない。」



「家は?」

スルーされた。

これだけ、自分のこと話したのに…


そう思うと少しショックだった。




「ないよ。」




「じゃあ、結婚しないか?」



結婚か…


するって何だろう?




けっこん?


ケッコン?



結婚って
あの、男女が2人で愛を誓い合って
一緒になるってことだよね?



「誰と誰が?」



私は1度、確認してみた。



「え?

俺と晴が。」



と言いながら大翔くんは手で頭を掻いた。



「え?私たちって付き合ってたの?」



結婚って普通、付き合って

それからするものだよね?


「え?そうじゃないのか?」




「いつから??」



「晴がアメリカに行くとき。」









ん?




アメリカに行くときってことは結構、前だよね?



一回、振り返ってみよう!!





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