親指姫な彼女と普通の俺
カラオケで海斗が戦隊シリーズの歌を大熱唱し帰宅したのは夜だった
「最後ガラガラ声過ぎて 海斗何言ってるかわかんなかったな~」
少し疲れた様子で家に入ると
目に飛び込んで来たのは驚きの光景
「あ あれ?伸びてる こんなに…」
植木鉢から小さな蕾のある植物が
そこにいた
「あれ?芽からこんなに伸びるの早いんだ」
説明書を開くと
'たまに早いやつもいます'
「相変わらずの適当さだなぁ こいつは早いんだろうか」
そう言って冷蔵庫から葡萄ジュースを取り出す
「林檎ジュースばっかだと飽きるもんね」
そう言っていつものように水をやる
ジュースを混ぜたものである
「お花から出てくるタイプなのかな?
それともこの花自体が妖精なのか…?」
正体のやはりわからないそれに
首を傾げる
ジョウロを置いて話しかけてみる
「お前 どんな妖精なのかな 早く会いたいね」
蕾を指先でつつくと 植木鉢がカタカタと揺れた
そんな様子が可愛らしくて太陽は微笑んだ
その夜 夢を見た
そこはたくさんの光が飛んでいた
幻想的な光に 花畑がある
(ここは…?)
目の前には大きな花
見たこともないその花を太陽は見上げた
七色へと変化する花びらに
見入っているとふと声がした
優しい美しい声
女性のようだった
娘をよろしく
短くそう言われた
それは花の中から聞こえた気がした
(娘…?娘ってなに? どういうこと?)
娘を… 守って下さいね…
声は遠ざかる
(待ってー いきなりすぎて展開掴めないってば~!)
太陽の願いもむなしく
意識は目覚めていく
「最後ガラガラ声過ぎて 海斗何言ってるかわかんなかったな~」
少し疲れた様子で家に入ると
目に飛び込んで来たのは驚きの光景
「あ あれ?伸びてる こんなに…」
植木鉢から小さな蕾のある植物が
そこにいた
「あれ?芽からこんなに伸びるの早いんだ」
説明書を開くと
'たまに早いやつもいます'
「相変わらずの適当さだなぁ こいつは早いんだろうか」
そう言って冷蔵庫から葡萄ジュースを取り出す
「林檎ジュースばっかだと飽きるもんね」
そう言っていつものように水をやる
ジュースを混ぜたものである
「お花から出てくるタイプなのかな?
それともこの花自体が妖精なのか…?」
正体のやはりわからないそれに
首を傾げる
ジョウロを置いて話しかけてみる
「お前 どんな妖精なのかな 早く会いたいね」
蕾を指先でつつくと 植木鉢がカタカタと揺れた
そんな様子が可愛らしくて太陽は微笑んだ
その夜 夢を見た
そこはたくさんの光が飛んでいた
幻想的な光に 花畑がある
(ここは…?)
目の前には大きな花
見たこともないその花を太陽は見上げた
七色へと変化する花びらに
見入っているとふと声がした
優しい美しい声
女性のようだった
娘をよろしく
短くそう言われた
それは花の中から聞こえた気がした
(娘…?娘ってなに? どういうこと?)
娘を… 守って下さいね…
声は遠ざかる
(待ってー いきなりすぎて展開掴めないってば~!)
太陽の願いもむなしく
意識は目覚めていく