親指姫な彼女と普通の俺
そのまま向かったのは商店街のケーキ屋だった
色鮮やかに並べられたケーキは
とても美しい
甘いクリームの香りがほのかにした
「あの~すみません」
「はい!いらっしゃいませ!」
「すっっっごく ちっちゃいケーキ ありませんか?」
「……はい?」
店員の女性は首をゆっくり傾げた
「お客様… ここにあるケーキよりも小さいもの…ということですか?」
「はい!えっとー 栗よりちょっと小さいくらいの大きさで!」
目を丸くした女性は少々お待ちください
といいながら 店の奥へと消えた
何やらひそひそ声がした
(そ そんなの小さすぎてケーキにならんよ)
(でも あの 栗より少し小さいものをと…)
(もしかするとよほどの事情があるのかもな)
(え!そうなんでしょうか…)
ぼーっとして待っていると
ひょこひょこ店員の女性が出てきて
「お作りしますので、お時間よろしいでしょうか?」
「え!ほんとですか!」
女性はぺこりと礼をして
「はい! 可愛らしいケーキを作らせて頂きます」
と笑顔だった
奥ではひそひそ声が聞こえる
(もしかしたら 金がないのかもしれん)
(病気のおふくろさんにあげるんだろうか…)
(な なんて親孝行な…ううう)
(おい 泣くな 涙が入るぞバカ!)
何やらパティシエ達の間で話が展開しているようだが、気にしないでおいた
「なんかお店のケーキもらっちゃった ラッキーかも」
お店で余るからとケーキを差し出された
断ると、いいから持って行けと突き出されたので持って帰ることにした
箱の中にはいくつかの小さなケーキと栗ほどの大きさのフルーツケーキ
どんな顔をするだろうか
家路を急いだ
その頃のシュシュは、気がついたら眠っていたようだった
毛布の中で目が覚めた
「あ… 眠ってたのかな」
太陽が帰っている様子はない
(まだかしら…)
収納箱をよじ登り、ジャンプして降りる
「ふぅ… 何しようかな~」
キョロキョロと辺りを見る
とてとてと歩いてゆき不思議な物を発見した
「何かしら…? ボタンがいっぱいあるわ これって太陽君があのテレビを見るときに使ってたわね」
それはリモコンであった
おそるおそる一つ押してみる
ぽこんと音がなった気がしてなんだか楽しかった
「えいえいえーい!」
ぽこぽこと連続して押していると
ブツン!!と大きな音がした
「ひぃやぁぁあ!」
テレビの電源を押したようだった
慌てたようにぽこぽこボタンを押すとみるみる画面が変わってゆく
「どうしよ!どうしよ!!あわわー!」
そんな姫が大慌ての中
太陽が帰宅した
「ただいまーって あれ?シュシュ?テレビ見てたの?」
「あわわー!!太陽君!ごめんなさいー!!」
「?」
(そんなボタン押しまくって 妖精の遊びかな?)
色鮮やかに並べられたケーキは
とても美しい
甘いクリームの香りがほのかにした
「あの~すみません」
「はい!いらっしゃいませ!」
「すっっっごく ちっちゃいケーキ ありませんか?」
「……はい?」
店員の女性は首をゆっくり傾げた
「お客様… ここにあるケーキよりも小さいもの…ということですか?」
「はい!えっとー 栗よりちょっと小さいくらいの大きさで!」
目を丸くした女性は少々お待ちください
といいながら 店の奥へと消えた
何やらひそひそ声がした
(そ そんなの小さすぎてケーキにならんよ)
(でも あの 栗より少し小さいものをと…)
(もしかするとよほどの事情があるのかもな)
(え!そうなんでしょうか…)
ぼーっとして待っていると
ひょこひょこ店員の女性が出てきて
「お作りしますので、お時間よろしいでしょうか?」
「え!ほんとですか!」
女性はぺこりと礼をして
「はい! 可愛らしいケーキを作らせて頂きます」
と笑顔だった
奥ではひそひそ声が聞こえる
(もしかしたら 金がないのかもしれん)
(病気のおふくろさんにあげるんだろうか…)
(な なんて親孝行な…ううう)
(おい 泣くな 涙が入るぞバカ!)
何やらパティシエ達の間で話が展開しているようだが、気にしないでおいた
「なんかお店のケーキもらっちゃった ラッキーかも」
お店で余るからとケーキを差し出された
断ると、いいから持って行けと突き出されたので持って帰ることにした
箱の中にはいくつかの小さなケーキと栗ほどの大きさのフルーツケーキ
どんな顔をするだろうか
家路を急いだ
その頃のシュシュは、気がついたら眠っていたようだった
毛布の中で目が覚めた
「あ… 眠ってたのかな」
太陽が帰っている様子はない
(まだかしら…)
収納箱をよじ登り、ジャンプして降りる
「ふぅ… 何しようかな~」
キョロキョロと辺りを見る
とてとてと歩いてゆき不思議な物を発見した
「何かしら…? ボタンがいっぱいあるわ これって太陽君があのテレビを見るときに使ってたわね」
それはリモコンであった
おそるおそる一つ押してみる
ぽこんと音がなった気がしてなんだか楽しかった
「えいえいえーい!」
ぽこぽこと連続して押していると
ブツン!!と大きな音がした
「ひぃやぁぁあ!」
テレビの電源を押したようだった
慌てたようにぽこぽこボタンを押すとみるみる画面が変わってゆく
「どうしよ!どうしよ!!あわわー!」
そんな姫が大慌ての中
太陽が帰宅した
「ただいまーって あれ?シュシュ?テレビ見てたの?」
「あわわー!!太陽君!ごめんなさいー!!」
「?」
(そんなボタン押しまくって 妖精の遊びかな?)