生徒会長が私を好きな理由
一柳くんがそう聞くと、田村くんは笑いながら元気な口調で答えた。
「ああ、サッカー部に入ってるよ!1人だけど一応市のチームには加入してるから、普段は顧問とマンツーマンで校庭で練習してるよ」
アハハハと笑う田村くんは少し恥ずかしそうに頬をポリポリとかいた。
「よく校庭で練習してるのを見ていた」
「見られてたのか~それは照れるな!俺の事なんて誰も見てないと思ってたのに」
私も見たことなかった…下校中の校庭なんて目も向けたことなかったかも。
「…というように、君達は他の生徒に比べて学校を良くしていこうという気持ちが強いと思う。花を守ろうとする小波、図書室を大切にする本間、部活を頑張る田村。そんな君達に是非生徒会に入ってもらってもっと学校を良くしていく為にも協力してくれないか」
ここにいる全員が一柳くんに注目して、一瞬しーんと空気が静まり返った。
「ま、例外が1人いるが…」
ちらっと私を見る一柳くんは少し呆れたような顔をしてため息をついた。
ど、どうせ私は他の3人のように普段から立派な行動はしてないですよ!
でも、これから副会長として頑張ろうと思ってるんだから別にそんな顔して見なくたっていーじゃん!!
あれ…私…副会長になってもいいって今は思ってるかも。昨日まであんなに嫌だったのに…何で?
この3人を前にして、私も学校に対しての見方が変わったのかな。
なんか不思議な気持ち…
「もちろんだよ♪」
「やらせていただきます」
「協力するぜ!」
3人は同時に立ち上がり一柳くんの側に寄ってそう言った。
「え…3人共そんなにあっさり決めちゃっていいの?」
生徒会やるんだよ?面倒臭いとか思わないの??
「なんか楽しそーだしいいよん♪」
「僕も興味があるので」
「困ってる時はお互い様だろ!」
3人は満面の笑みでそう答えた。いい人達過ぎてなんか泣けてくるよ…
「引き受けてくれてありがとう。じゃあ役割としては俺が会長で副会長が日野。そして本間が会計、田代と小波が書記という形でいいか?」
一柳くんの言葉に私達は「うんうん」と頷く。
「では改めて…これからはこのメンバーが生徒会だ。俺達はまだ2年だから2年間生徒会をやる事になるが、まあ細かい事は気にしなくていい。とりあえず少しでもこの学校の活気を蘇らせる為にも皆で協力して頑張ろう」
「はい!」
新しいメンバーの3人の返事は、やる気をみなぎらせていた。私は出遅れながらも控えめに返事をするのが精一杯。
私に副会長なんて本当に務まるんだろうか…この3人の誰かがやった方が向いてる気がするけどなぁ…
「本格的な活動は明日からにするから今日はもう帰っていい。あ、それとこの生徒会室は好きに使っていいからな」
一柳くんは黒板から離れ帰る支度をしながらそう言った。
「私達も帰ろうか」
「うん」
私は小波さん達と一緒に生徒会室を出て、4人で下駄箱まで向かう。
「まさか自分が生徒会に入るなんて…まだ信じられないなぁ」
「生徒会に興味あったのか?」
本間くんが嬉しそうに言うと、田村くんが階段を軽々と降りながら聞いた。
「うん、まあね。中学の時に本当は生徒会に入りたかったんだけど…人気者で目立つ生徒ばかりが立候補してたから僕には到底無理で…」
「あーそういう学校だったのかぁ。なんとなくわかるぜ」
田村くんは本間くんの背中をポンポンと叩いた。そんな2人のすぐ後ろを私は小波さんと並んで歩いていた。
「亜香莉ちゃんも一柳くんに推薦されたんでしょー?副会長なんてすごいね」
「え…」
ニコニコしながら小波さんにそう言われた私は、すぐに返す言葉が見つからずとりあえず苦笑いをするしかなかった。
「ああ、サッカー部に入ってるよ!1人だけど一応市のチームには加入してるから、普段は顧問とマンツーマンで校庭で練習してるよ」
アハハハと笑う田村くんは少し恥ずかしそうに頬をポリポリとかいた。
「よく校庭で練習してるのを見ていた」
「見られてたのか~それは照れるな!俺の事なんて誰も見てないと思ってたのに」
私も見たことなかった…下校中の校庭なんて目も向けたことなかったかも。
「…というように、君達は他の生徒に比べて学校を良くしていこうという気持ちが強いと思う。花を守ろうとする小波、図書室を大切にする本間、部活を頑張る田村。そんな君達に是非生徒会に入ってもらってもっと学校を良くしていく為にも協力してくれないか」
ここにいる全員が一柳くんに注目して、一瞬しーんと空気が静まり返った。
「ま、例外が1人いるが…」
ちらっと私を見る一柳くんは少し呆れたような顔をしてため息をついた。
ど、どうせ私は他の3人のように普段から立派な行動はしてないですよ!
でも、これから副会長として頑張ろうと思ってるんだから別にそんな顔して見なくたっていーじゃん!!
あれ…私…副会長になってもいいって今は思ってるかも。昨日まであんなに嫌だったのに…何で?
この3人を前にして、私も学校に対しての見方が変わったのかな。
なんか不思議な気持ち…
「もちろんだよ♪」
「やらせていただきます」
「協力するぜ!」
3人は同時に立ち上がり一柳くんの側に寄ってそう言った。
「え…3人共そんなにあっさり決めちゃっていいの?」
生徒会やるんだよ?面倒臭いとか思わないの??
「なんか楽しそーだしいいよん♪」
「僕も興味があるので」
「困ってる時はお互い様だろ!」
3人は満面の笑みでそう答えた。いい人達過ぎてなんか泣けてくるよ…
「引き受けてくれてありがとう。じゃあ役割としては俺が会長で副会長が日野。そして本間が会計、田代と小波が書記という形でいいか?」
一柳くんの言葉に私達は「うんうん」と頷く。
「では改めて…これからはこのメンバーが生徒会だ。俺達はまだ2年だから2年間生徒会をやる事になるが、まあ細かい事は気にしなくていい。とりあえず少しでもこの学校の活気を蘇らせる為にも皆で協力して頑張ろう」
「はい!」
新しいメンバーの3人の返事は、やる気をみなぎらせていた。私は出遅れながらも控えめに返事をするのが精一杯。
私に副会長なんて本当に務まるんだろうか…この3人の誰かがやった方が向いてる気がするけどなぁ…
「本格的な活動は明日からにするから今日はもう帰っていい。あ、それとこの生徒会室は好きに使っていいからな」
一柳くんは黒板から離れ帰る支度をしながらそう言った。
「私達も帰ろうか」
「うん」
私は小波さん達と一緒に生徒会室を出て、4人で下駄箱まで向かう。
「まさか自分が生徒会に入るなんて…まだ信じられないなぁ」
「生徒会に興味あったのか?」
本間くんが嬉しそうに言うと、田村くんが階段を軽々と降りながら聞いた。
「うん、まあね。中学の時に本当は生徒会に入りたかったんだけど…人気者で目立つ生徒ばかりが立候補してたから僕には到底無理で…」
「あーそういう学校だったのかぁ。なんとなくわかるぜ」
田村くんは本間くんの背中をポンポンと叩いた。そんな2人のすぐ後ろを私は小波さんと並んで歩いていた。
「亜香莉ちゃんも一柳くんに推薦されたんでしょー?副会長なんてすごいね」
「え…」
ニコニコしながら小波さんにそう言われた私は、すぐに返す言葉が見つからずとりあえず苦笑いをするしかなかった。