生徒会長が私を好きな理由
あれは推薦というか半分脅しだったような気も…?
この3人は純粋に推薦したのに、私はあんな形で勧誘されたことに今更腹が立つな。
「生徒会一緒に頑張ろうね!あ、あと亜香莉って呼んでもいい?私の事も海音でいいから♪」
「うん、亜香莉でいいよ!私も海音て呼ぶね!」
生徒会の唯一の女子がいい子で良かった…
他の男子も優しそうだけど会長は鬼のような人だからね。そうじゃないと精神的に持たなそうだよ。
「亜香莉の家はどっち方面?私はこっちなんだけど…」
下駄箱で靴を履き替えて門を出た辺りで、海音が私の家とは反対方向を指差した。
「俺もこっちだ」
「僕もです」
田村くんと本間くんも、家が海音と同じ方向らしい。
「私はこっちなんだ!じゃあまた明日ね」
「1人で大丈夫?もう結構暗いし女の子1人じゃ危なくない?」
海音が言う通り、もう日は落ちかけていて辺りは薄暗い。
「俺が送ってこーか?」
「僕も付き合いますよ」
「家ここから5分くらいだから大丈夫大丈夫!」
あんた達優しい過ぎる~!私精一杯生徒会頑張るからねっ!
「そお?じゃあ…気をつけてね」
「ありがとう!また明日ね~」
私は海音達と校門で別れ、制服のブレザーのポケットに手を入れてゆっくりと歩き始めた。
春だというのに夜が近づくとまだ寒い…でもコート着るまでないから春って気温差が激しいよね。
プッ…ププー……
ん?
すると近くで車のクラクションが聞こえ、振り返ると私の歩いているすぐ横の道路に高そうな外車が停車した。
な、なに…?
1人ビクビクしていると、その車の後部座席の窓が開き中から一柳くんが顔を出した。
「い、一柳くん!?」
驚いた私は結構な大声で叫んでしまう。
「うるさい。近所迷惑だろ」
「あ、すいません」
だって…まさか一柳くんだとは思わなかったからつい。
「ところでどーしたの?」
「お前に用があって…」
「私に?」
用って何…?
もしかしてまた怒られるんじゃないよね?
「とりあえず車に乗れ。ここじゃ話しずらい」
「ええ!」
乗れと言われた途端、顔が赤くなり胸が一気にドキドキしてくる。
「んとにうるせえ女だな…さっさと乗れ」
「はいはい」
また怒った…
すぐ怒るから断ったら更に怒るだろうと予想のついた私は、言われた通り反対側に回って後部座席のドアを開けた。
「わ…」
車内は高そうな革のシートですごくいい匂いがした。おまけに広々としていて快適そう。
「早く乗れ。寒い」
「うん…」
私はそそくさと車に乗り込み、やや緊張しながら車のドアを閉めた。
「坊ちゃん。出発しますよん」
「ああ」
運転席にいるのはさっきの岩田さんで、一柳くんにそう断りを入れるとゆっくりと車を走らせた。
「岩田さんが運転してるってことは…岩田さんて……」
「ローズとお呼びなさい」
「え…」
「岩田さんて一柳くんの付き人ですか?」と聞こうとしたら、岩田さんにバックミラー越しに怒られた私。
この3人は純粋に推薦したのに、私はあんな形で勧誘されたことに今更腹が立つな。
「生徒会一緒に頑張ろうね!あ、あと亜香莉って呼んでもいい?私の事も海音でいいから♪」
「うん、亜香莉でいいよ!私も海音て呼ぶね!」
生徒会の唯一の女子がいい子で良かった…
他の男子も優しそうだけど会長は鬼のような人だからね。そうじゃないと精神的に持たなそうだよ。
「亜香莉の家はどっち方面?私はこっちなんだけど…」
下駄箱で靴を履き替えて門を出た辺りで、海音が私の家とは反対方向を指差した。
「俺もこっちだ」
「僕もです」
田村くんと本間くんも、家が海音と同じ方向らしい。
「私はこっちなんだ!じゃあまた明日ね」
「1人で大丈夫?もう結構暗いし女の子1人じゃ危なくない?」
海音が言う通り、もう日は落ちかけていて辺りは薄暗い。
「俺が送ってこーか?」
「僕も付き合いますよ」
「家ここから5分くらいだから大丈夫大丈夫!」
あんた達優しい過ぎる~!私精一杯生徒会頑張るからねっ!
「そお?じゃあ…気をつけてね」
「ありがとう!また明日ね~」
私は海音達と校門で別れ、制服のブレザーのポケットに手を入れてゆっくりと歩き始めた。
春だというのに夜が近づくとまだ寒い…でもコート着るまでないから春って気温差が激しいよね。
プッ…ププー……
ん?
すると近くで車のクラクションが聞こえ、振り返ると私の歩いているすぐ横の道路に高そうな外車が停車した。
な、なに…?
1人ビクビクしていると、その車の後部座席の窓が開き中から一柳くんが顔を出した。
「い、一柳くん!?」
驚いた私は結構な大声で叫んでしまう。
「うるさい。近所迷惑だろ」
「あ、すいません」
だって…まさか一柳くんだとは思わなかったからつい。
「ところでどーしたの?」
「お前に用があって…」
「私に?」
用って何…?
もしかしてまた怒られるんじゃないよね?
「とりあえず車に乗れ。ここじゃ話しずらい」
「ええ!」
乗れと言われた途端、顔が赤くなり胸が一気にドキドキしてくる。
「んとにうるせえ女だな…さっさと乗れ」
「はいはい」
また怒った…
すぐ怒るから断ったら更に怒るだろうと予想のついた私は、言われた通り反対側に回って後部座席のドアを開けた。
「わ…」
車内は高そうな革のシートですごくいい匂いがした。おまけに広々としていて快適そう。
「早く乗れ。寒い」
「うん…」
私はそそくさと車に乗り込み、やや緊張しながら車のドアを閉めた。
「坊ちゃん。出発しますよん」
「ああ」
運転席にいるのはさっきの岩田さんで、一柳くんにそう断りを入れるとゆっくりと車を走らせた。
「岩田さんが運転してるってことは…岩田さんて……」
「ローズとお呼びなさい」
「え…」
「岩田さんて一柳くんの付き人ですか?」と聞こうとしたら、岩田さんにバックミラー越しに怒られた私。