生徒会長が私を好きな理由
ざわざわ
そして、あれから数週間前が経ちいよいよ明日は体育祭。前日の1時間目に全校集会が行われ体育館に生徒達が集められた。
生徒達は整列しながらダラダラと雑談していて、明日は体育祭だというのにまるでやる気なし。
昨年の私はあっち側の生徒だったが今年は違う!生徒会に入ったからには明日は頑張って盛り上げないとね!!
「ここで生徒会から明日の体育祭についてお話があります」
校長の話が終わると、私達生徒会の番になり私と一柳くんはステージに上がった。他のメンバーは舞台裏から私達を見守るように覗き込んでいる。
「明日の体育祭ですが…以前新入生歓迎会でお話したように全員に参加してもらいます。無断欠席した生徒には体育の成績が取り消される事になるので注意して下さい」
涼しい顔をして言う一柳くんに、男子生徒達の顔がどんどん曇って行くのを私は気づいた。
きっと明日の体育祭が面倒なんだろうな…女子達に至っては一柳くん効果でなんとかやる気になってる子が多いけど、男子はまるでダメ。
どうしたらやる気になってくれるかな…
「明日は午前9時~学校グラウンドにて体育祭がスタート。赤・白に分かれて競技を競い合ってもらいます。色分けは数日前に各クラスで決めてもらっている通りで、競技も事前にお知らせしているまま行います」
数日前に各クラスで組の色分けをして、競技に出るメンバーも決めてもらっている。そこまでは順調だったけどやっぱり体育祭前日となると皆おっくうになってくるのかな…
気持ちはわからなくはないけど、少しだけでもやる気になってくれないかな。
「それと…これはついさっき決まった事ですが。明日の体育祭で負けた組は居残りして片付けをするという罰ゲームが追加されたので、皆さん頑張って競技に参加して下さい」
一柳くんのその言葉で体育館中が一気にざわつき始めた。
罰ゲーム!?そんなことさっきまで言ってなかったから…もしかして一柳くんも男子達のやる気のない表情に気づいていたから、今とっさに思いついたのかな?
後片付けの罰ゲームがあると知った男子達の目の色が変わり、目的は違うにせよさっきよりはやる気になってくれたようだ。
「では生徒会からは以上です」
私は一柳くんより少し遅れて頭を下げて挨拶した後、ステージからぎこちない歩き方をしながら降りた。一柳くんファンがキャーと騒ぐ中まばらな拍手を浴びて恥ずかしくなる。
私も副会長だからって一応ステージに上がったけど、ただ突っ立てただけで何にもしてない…私は必要あったのかな。
「一柳くんすごいね!これで明日の体育祭は盛り上がること間違いないよっ」
「よくあんな罰ゲームなんて考えたな~さすがだぜ!」
ステージから降りる、と生徒会のメンバーが私達に近づいてきて男子2人は一柳くんを褒めまくっていた。
「亜香莉お疲れ様!」
海音が私の側に来て一言声をかけてくれる。私達は先生が明日の体育祭の注意事項を話している間ヒソヒソと雑談を始めた。
そして、あれから数週間前が経ちいよいよ明日は体育祭。前日の1時間目に全校集会が行われ体育館に生徒達が集められた。
生徒達は整列しながらダラダラと雑談していて、明日は体育祭だというのにまるでやる気なし。
昨年の私はあっち側の生徒だったが今年は違う!生徒会に入ったからには明日は頑張って盛り上げないとね!!
「ここで生徒会から明日の体育祭についてお話があります」
校長の話が終わると、私達生徒会の番になり私と一柳くんはステージに上がった。他のメンバーは舞台裏から私達を見守るように覗き込んでいる。
「明日の体育祭ですが…以前新入生歓迎会でお話したように全員に参加してもらいます。無断欠席した生徒には体育の成績が取り消される事になるので注意して下さい」
涼しい顔をして言う一柳くんに、男子生徒達の顔がどんどん曇って行くのを私は気づいた。
きっと明日の体育祭が面倒なんだろうな…女子達に至っては一柳くん効果でなんとかやる気になってる子が多いけど、男子はまるでダメ。
どうしたらやる気になってくれるかな…
「明日は午前9時~学校グラウンドにて体育祭がスタート。赤・白に分かれて競技を競い合ってもらいます。色分けは数日前に各クラスで決めてもらっている通りで、競技も事前にお知らせしているまま行います」
数日前に各クラスで組の色分けをして、競技に出るメンバーも決めてもらっている。そこまでは順調だったけどやっぱり体育祭前日となると皆おっくうになってくるのかな…
気持ちはわからなくはないけど、少しだけでもやる気になってくれないかな。
「それと…これはついさっき決まった事ですが。明日の体育祭で負けた組は居残りして片付けをするという罰ゲームが追加されたので、皆さん頑張って競技に参加して下さい」
一柳くんのその言葉で体育館中が一気にざわつき始めた。
罰ゲーム!?そんなことさっきまで言ってなかったから…もしかして一柳くんも男子達のやる気のない表情に気づいていたから、今とっさに思いついたのかな?
後片付けの罰ゲームがあると知った男子達の目の色が変わり、目的は違うにせよさっきよりはやる気になってくれたようだ。
「では生徒会からは以上です」
私は一柳くんより少し遅れて頭を下げて挨拶した後、ステージからぎこちない歩き方をしながら降りた。一柳くんファンがキャーと騒ぐ中まばらな拍手を浴びて恥ずかしくなる。
私も副会長だからって一応ステージに上がったけど、ただ突っ立てただけで何にもしてない…私は必要あったのかな。
「一柳くんすごいね!これで明日の体育祭は盛り上がること間違いないよっ」
「よくあんな罰ゲームなんて考えたな~さすがだぜ!」
ステージから降りる、と生徒会のメンバーが私達に近づいてきて男子2人は一柳くんを褒めまくっていた。
「亜香莉お疲れ様!」
海音が私の側に来て一言声をかけてくれる。私達は先生が明日の体育祭の注意事項を話している間ヒソヒソと雑談を始めた。