生徒会長が私を好きな理由
「珍しいね。体調悪いの?」
「無理しない方がいいよ」
心配そうに私の顔を覗き込んで言う2人に、私は無理矢理笑顔を向けた。
「大丈夫大丈夫っ。たいしたことないから!」
なんて強がって言ったけれど…
「38度5分…か」
翌日の朝。お母さんが体温計を見て顔をしかめる。
私は案の定熱が出てしまい、布団から起き上がることすらだるくて無理な状況。
「結構熱が高いわね…どうしよう、お母さん今日はどうしても仕事休めないのよ」
私のお母さんは弁護士。仕事大好き人間でバリバリと働くパワフルママ。
「1人で大丈夫だよ」
私はケホケホと咳をしながら言った。
「そう?でも心配だわ…」
「もう高校生なんだし平気…寝て安静にしてれば大丈夫だよ」
高校生にもなってたかが熱ごときでお母さんに看病してもらうなんて、逆に体が休まらないよ。
「…そお?じゃあお母さんは仕事行くわよ」
「はいはい、いってらっしゃい」
「お粥作っておいたから温めて食べてね。あと冷蔵庫にカットしたフルーツとかヨーグルトとか入ってるから食べなさいよ」
「はいはいはいはい…」
うるさいなぁ、早く仕事行きなさいよ。
「何かあったら連絡してよ?」
「はーい…」
お母さんは慌てて玄関で靴を履いた後、家を出て仕事に向かった。
「ハァ…」
やっと1人きりになった私は、リビングに敷いた布団の中でぬくぬくしながらテレビを観る。
今日は学校休みかぁ…
泉と由愛に会えないのはつまんないけど、久しぶりに熱が出たせいか結構キツイ…
おとなしく寝てよ。早く学校行きたいし…
テレビのボリュームを下げて毛布体をきちんと入れた後、何気なく目を向けたのはリビングの隅にある仏壇に飾られた遺影。
その写真は私のお父さん。父は元刑事で私が幼い頃、勤務中の事件に巻き込まれて若くして亡くなった。私は父の記憶があまりないが、お母さんから立派な人だったと聞いていて今でもすごく尊敬していた。
父が亡くなってから母と2人で生きてきた私は、とてもたくましく育ち母と子で毎日明るく暮らしてる。
仕事が生きがいのお母さんをサポートする為に、私は家の家事をほとんど手伝っているしあまり弱音を吐いたこともなかった。
天国にいるお父さんのためにも、毎日笑って元気に過ごす…
これが私とお母さんが決めている事だったのに…
お父さんごめん!
今日はさすがに元気ないや。熱がどんどん上がってる気がするけど…とにかく今は寝よう。
睡眠をちゃんとすれば熱が下がるって誰かが言ってたし…
私は荒い呼吸を繰り返しながら、無理矢理眠りについた。
ピンポーーン…
ん…?
そして1、2時間眠った頃だった…
家のインターフォンが鳴り、寝ていた私は目を覚ました。
誰…?
目をこらしながらリビングの壁掛け時計を見ると、今の時刻は12時過ぎ。
新聞かなんかの勧誘かな。
今日は体調悪いから起きるのしんどいの…だから居留守使っちゃお。
ごめんね~
ピンポーン…
ピンポーン……
2回連続で鳴った…
これは新聞屋ではなく宅急便かな。
ピンポーン…
ピンポーン…
ピンポーン…
ピンポーン……
あー!
しつこいなもうっっ
私は布団からガバッと起きて立ち上がると、クラっとめまいがしてその場でよろけだるい体を引きずりながら玄関へ行った。
あーキツイ…やっぱり病院に行くべきだったかな。
お母さんには行けって言われたけど、とりあえず寝たかったからまだ行ってない。
医者からもらった薬が一番効くのは分かってるけど…1人で病院に行く体力は今はないよ…
ピンポーン…
まだなり続けるインターフォンに、私は本気でイライラした。
ここまで鳴らしておいて新聞の勧誘だったら、マジで怒るからね!
「はーい、どちらさま?」
「無理しない方がいいよ」
心配そうに私の顔を覗き込んで言う2人に、私は無理矢理笑顔を向けた。
「大丈夫大丈夫っ。たいしたことないから!」
なんて強がって言ったけれど…
「38度5分…か」
翌日の朝。お母さんが体温計を見て顔をしかめる。
私は案の定熱が出てしまい、布団から起き上がることすらだるくて無理な状況。
「結構熱が高いわね…どうしよう、お母さん今日はどうしても仕事休めないのよ」
私のお母さんは弁護士。仕事大好き人間でバリバリと働くパワフルママ。
「1人で大丈夫だよ」
私はケホケホと咳をしながら言った。
「そう?でも心配だわ…」
「もう高校生なんだし平気…寝て安静にしてれば大丈夫だよ」
高校生にもなってたかが熱ごときでお母さんに看病してもらうなんて、逆に体が休まらないよ。
「…そお?じゃあお母さんは仕事行くわよ」
「はいはい、いってらっしゃい」
「お粥作っておいたから温めて食べてね。あと冷蔵庫にカットしたフルーツとかヨーグルトとか入ってるから食べなさいよ」
「はいはいはいはい…」
うるさいなぁ、早く仕事行きなさいよ。
「何かあったら連絡してよ?」
「はーい…」
お母さんは慌てて玄関で靴を履いた後、家を出て仕事に向かった。
「ハァ…」
やっと1人きりになった私は、リビングに敷いた布団の中でぬくぬくしながらテレビを観る。
今日は学校休みかぁ…
泉と由愛に会えないのはつまんないけど、久しぶりに熱が出たせいか結構キツイ…
おとなしく寝てよ。早く学校行きたいし…
テレビのボリュームを下げて毛布体をきちんと入れた後、何気なく目を向けたのはリビングの隅にある仏壇に飾られた遺影。
その写真は私のお父さん。父は元刑事で私が幼い頃、勤務中の事件に巻き込まれて若くして亡くなった。私は父の記憶があまりないが、お母さんから立派な人だったと聞いていて今でもすごく尊敬していた。
父が亡くなってから母と2人で生きてきた私は、とてもたくましく育ち母と子で毎日明るく暮らしてる。
仕事が生きがいのお母さんをサポートする為に、私は家の家事をほとんど手伝っているしあまり弱音を吐いたこともなかった。
天国にいるお父さんのためにも、毎日笑って元気に過ごす…
これが私とお母さんが決めている事だったのに…
お父さんごめん!
今日はさすがに元気ないや。熱がどんどん上がってる気がするけど…とにかく今は寝よう。
睡眠をちゃんとすれば熱が下がるって誰かが言ってたし…
私は荒い呼吸を繰り返しながら、無理矢理眠りについた。
ピンポーーン…
ん…?
そして1、2時間眠った頃だった…
家のインターフォンが鳴り、寝ていた私は目を覚ました。
誰…?
目をこらしながらリビングの壁掛け時計を見ると、今の時刻は12時過ぎ。
新聞かなんかの勧誘かな。
今日は体調悪いから起きるのしんどいの…だから居留守使っちゃお。
ごめんね~
ピンポーン…
ピンポーン……
2回連続で鳴った…
これは新聞屋ではなく宅急便かな。
ピンポーン…
ピンポーン…
ピンポーン…
ピンポーン……
あー!
しつこいなもうっっ
私は布団からガバッと起きて立ち上がると、クラっとめまいがしてその場でよろけだるい体を引きずりながら玄関へ行った。
あーキツイ…やっぱり病院に行くべきだったかな。
お母さんには行けって言われたけど、とりあえず寝たかったからまだ行ってない。
医者からもらった薬が一番効くのは分かってるけど…1人で病院に行く体力は今はないよ…
ピンポーン…
まだなり続けるインターフォンに、私は本気でイライラした。
ここまで鳴らしておいて新聞の勧誘だったら、マジで怒るからね!
「はーい、どちらさま?」