生徒会長が私を好きな理由
この人…もしかして本当に応援席にいるだるま姿の私を写真撮ったわけ!?
「ちょっと見せてよ!」
「人のスマホを勝手に見るな」
「人の写真勝手に撮っておいてよく言うわ!!」
プンプン怒りながら体育倉庫へ向かうと、一柳くんも私の後についてくる。
「あれ?テントにいなくていいの?」
さっきまでそこで実行委員の仕事に追われてなかった?隣には関係のないおまけ(九条さん)までいたけど…
「田村達に任せて来た。あそこは人が居過ぎて気が滅入る」
「人ごみ嫌いなの?」
「まあな」
「ふーん」と頷きながらテントの方に目をやり九条さんを探してみる私。まだいるのかな…それとももう帰った?
一柳くんがここにいるからまだ居るならついて来そうだけど…
「悠生~!」
体育倉庫に着いて扉を開けようとした時だった。近くから女子の声で声が聞こえ、キョロキョロするとフェンスの外から九条さんの姿が…!
で、出た…
私は九条さんの登場に思わず心の中でそうつぶやいてしまう。
「お前まだいたのか。帰れと言っただろ」
ため息交じりで言う一柳くんは、九条さんを見て困ったような顔を見せた。
「帰ろうとしたんだけど~ちょうど悠生が見えたからもう一度挨拶しようと思って♪」
「必要ない。さっさと帰れ」
「もぉ~」
頬を膨らます九条さんはまるで彼氏に見せるような表情と返し方を見せて、側で見ていた私はそれに嫉妬した。
「じゃあ帰りますよーだ!じゃあね悠生。日野さんも♪」
「え…」
フェンス越しから九条さんに笑顔で手を振られた私は、慌てて自分も手を振り返した。その時九条さんの目つきが一瞬変わり、私を睨みつけていた事に私は気づいていなかった。
とにかくハッキリした事は、九条は絶対に一柳くんの事が好きだって事だ。あんな可愛い人がライバルだなんて自信なくしちゃうな…
「悪いな」
帰って行く九条さんを見ていると、一柳くんが私に申し訳なさそうに言った。私が「何が?」と聞くと体育倉庫の扉を開けながら口を開く一柳くん。
「ちょっと見せてよ!」
「人のスマホを勝手に見るな」
「人の写真勝手に撮っておいてよく言うわ!!」
プンプン怒りながら体育倉庫へ向かうと、一柳くんも私の後についてくる。
「あれ?テントにいなくていいの?」
さっきまでそこで実行委員の仕事に追われてなかった?隣には関係のないおまけ(九条さん)までいたけど…
「田村達に任せて来た。あそこは人が居過ぎて気が滅入る」
「人ごみ嫌いなの?」
「まあな」
「ふーん」と頷きながらテントの方に目をやり九条さんを探してみる私。まだいるのかな…それとももう帰った?
一柳くんがここにいるからまだ居るならついて来そうだけど…
「悠生~!」
体育倉庫に着いて扉を開けようとした時だった。近くから女子の声で声が聞こえ、キョロキョロするとフェンスの外から九条さんの姿が…!
で、出た…
私は九条さんの登場に思わず心の中でそうつぶやいてしまう。
「お前まだいたのか。帰れと言っただろ」
ため息交じりで言う一柳くんは、九条さんを見て困ったような顔を見せた。
「帰ろうとしたんだけど~ちょうど悠生が見えたからもう一度挨拶しようと思って♪」
「必要ない。さっさと帰れ」
「もぉ~」
頬を膨らます九条さんはまるで彼氏に見せるような表情と返し方を見せて、側で見ていた私はそれに嫉妬した。
「じゃあ帰りますよーだ!じゃあね悠生。日野さんも♪」
「え…」
フェンス越しから九条さんに笑顔で手を振られた私は、慌てて自分も手を振り返した。その時九条さんの目つきが一瞬変わり、私を睨みつけていた事に私は気づいていなかった。
とにかくハッキリした事は、九条は絶対に一柳くんの事が好きだって事だ。あんな可愛い人がライバルだなんて自信なくしちゃうな…
「悪いな」
帰って行く九条さんを見ていると、一柳くんが私に申し訳なさそうに言った。私が「何が?」と聞くと体育倉庫の扉を開けながら口を開く一柳くん。