生徒会長が私を好きな理由
「大丈夫?何かされた!?」
「ううん…」
心配そうに私に駆け寄る海音は私の背中をさすってくれる。
「やっぱり…九条さんて嫌な子だったんだね。初めて会ったときからそう思ってたけど…」
私もそんな気がしてた。この前の電話での会話聞いちゃった時点で二重人格だってことはバレてたけどね…
「どうする?会長に言う?」
「…」
どうしよう…言ったところでどうなるんだろう。でも言わないでいるのもモヤモヤするしな…
「九条さんが一柳くんを連れ戻そうとしてる」なんて言っても…本人もそれを望んでいたとしたら私が傷つくだけだ。今は一柳くんの本当の気持ちなんて知りたくないかも。
ガラガラ…
「何でたまたま通りかかった俺達も掃除手伝わされないといけなんだよー!会長だからって何でも頼んでいいのか?」
「その分早く終わった」
「僕は掃除好きですよ♪」
すると生徒会の男子3人が一緒に部屋に入って来る。私と海音の微妙な表情の変換を察したのか一柳くんの顔つきがすぐに変わった。
「何かあったのか?」
九条さんが今さっき来ていたと…喉のすぐそこまでもう出かかっていたけど…
「…何でもないよ」
…言えなかった。
やっぱり怖い…白学にいつでも戻る気があるような言葉を一柳くんの口から聞きたくない。
「そうか…」
頑張って笑顔を作った私を見て海音も私の心を読み取ったのか、九条さんのことは何も言わなかった。
昨日はせっかくいい日になったのに今ので全部なしになったよ…
今度はいついい事があるだろう…それがわかれば今日の出来事は忘れられるのにな…
しかし私の思いはむなしくも過ぎて行き、期末がテストが始まった。九条さんの事は忘れようとするけどいつも胸のどこかに滞在していて、とてもモヤモヤするテスト期間だった。
一柳くんのアドバイス通り勉強に励みなんとかテストを乗り切った私。だけど、また九条さんが頭に過ぎり最後の教科のテストを終えたにも関わらず、心は喜びよりも曇り空で全然スッキリとしなかった…
「テスト終わったね~♪」
「もーすぐ夏休みだー!いっぱい遊ぼうね!」
掃除当番の私と親友2人は、HRが終わるとほうきを持つ手を動かしながらガールズトーク。
夏休みか…こんな気持ちのまま長い休みなんて…ますます落ち込むなぁ。九条さんのことを引きずりながら一柳くんにも会えないなんてキツイよ。
そんなことを考えながら掃除を終えた私は、泉と由愛と別れ生徒会室に向う。テストの最終日の今日は学校は午前中で終わりで、ほかの生徒達は下校する中生徒会は集まることになっている。
テスト期間中は生徒会の活動してなかったから、今日は久しぶりだな。二学期の文化祭の事を一足早く取り上げるって言ってたっけ…
こうなったら夏休みに一柳くん会えない分、残り少ない時間を楽しまないとね!
ガラガラ…
「あ…」
生徒会室に入ると、部屋には一柳くんだけがいてソファーに座って本を読んでいた。
「皆はまだ?」
「急遽ミーティングなしになったから皆帰った」
「え…」
「ううん…」
心配そうに私に駆け寄る海音は私の背中をさすってくれる。
「やっぱり…九条さんて嫌な子だったんだね。初めて会ったときからそう思ってたけど…」
私もそんな気がしてた。この前の電話での会話聞いちゃった時点で二重人格だってことはバレてたけどね…
「どうする?会長に言う?」
「…」
どうしよう…言ったところでどうなるんだろう。でも言わないでいるのもモヤモヤするしな…
「九条さんが一柳くんを連れ戻そうとしてる」なんて言っても…本人もそれを望んでいたとしたら私が傷つくだけだ。今は一柳くんの本当の気持ちなんて知りたくないかも。
ガラガラ…
「何でたまたま通りかかった俺達も掃除手伝わされないといけなんだよー!会長だからって何でも頼んでいいのか?」
「その分早く終わった」
「僕は掃除好きですよ♪」
すると生徒会の男子3人が一緒に部屋に入って来る。私と海音の微妙な表情の変換を察したのか一柳くんの顔つきがすぐに変わった。
「何かあったのか?」
九条さんが今さっき来ていたと…喉のすぐそこまでもう出かかっていたけど…
「…何でもないよ」
…言えなかった。
やっぱり怖い…白学にいつでも戻る気があるような言葉を一柳くんの口から聞きたくない。
「そうか…」
頑張って笑顔を作った私を見て海音も私の心を読み取ったのか、九条さんのことは何も言わなかった。
昨日はせっかくいい日になったのに今ので全部なしになったよ…
今度はいついい事があるだろう…それがわかれば今日の出来事は忘れられるのにな…
しかし私の思いはむなしくも過ぎて行き、期末がテストが始まった。九条さんの事は忘れようとするけどいつも胸のどこかに滞在していて、とてもモヤモヤするテスト期間だった。
一柳くんのアドバイス通り勉強に励みなんとかテストを乗り切った私。だけど、また九条さんが頭に過ぎり最後の教科のテストを終えたにも関わらず、心は喜びよりも曇り空で全然スッキリとしなかった…
「テスト終わったね~♪」
「もーすぐ夏休みだー!いっぱい遊ぼうね!」
掃除当番の私と親友2人は、HRが終わるとほうきを持つ手を動かしながらガールズトーク。
夏休みか…こんな気持ちのまま長い休みなんて…ますます落ち込むなぁ。九条さんのことを引きずりながら一柳くんにも会えないなんてキツイよ。
そんなことを考えながら掃除を終えた私は、泉と由愛と別れ生徒会室に向う。テストの最終日の今日は学校は午前中で終わりで、ほかの生徒達は下校する中生徒会は集まることになっている。
テスト期間中は生徒会の活動してなかったから、今日は久しぶりだな。二学期の文化祭の事を一足早く取り上げるって言ってたっけ…
こうなったら夏休みに一柳くん会えない分、残り少ない時間を楽しまないとね!
ガラガラ…
「あ…」
生徒会室に入ると、部屋には一柳くんだけがいてソファーに座って本を読んでいた。
「皆はまだ?」
「急遽ミーティングなしになったから皆帰った」
「え…」