生徒会長が私を好きな理由
難しい顔をして言うローズさんを見て、私は「はい…」と頷くしか今はできなかった。
「坊ちゃんがあんな性格になったのは白学での影響もあるだろうけど、元々はご両親の事なのよ」
「…やっぱり両親とうまくいってないんですか?」
高校生なのに一人暮らししてる時点で、何か訳ありだとはわかるけど…
「ううん、親子としての関係は良好よ。ご両親は2人共いい方だし。でも…少し悪ふざけが過ぎるというか…」
「悪ふざけ?」
「一番末っ子の坊ちゃんが可愛過ぎるせいか、家族全員でからかったり虐めるのよ。もちろんおふざけでね」
その時初めて悠生が4人兄弟の末っ子だということを知り、お兄さんが3人いるとローズさんは教えてくれた。
「御家族は坊ちゃんが可愛くて可愛くて仕方がないんだけど本人はかなり嫌がっていて…それが原因で一人暮らしを始めたようなものなの。私は付き人だから坊ちゃんの部屋の真下に住んで日頃の世話をしているのよ」
ご両親とうまくいってないのかと思ってたけどそうでもないんだな。家族に嫌気がさして悠生が望んで一人暮らしを始めたって感じか…
「とても明るくてユーモアのある御家族だから、坊ちゃんは反対にどこか冷めた性格に育ってしまったのね。クールであれだけ完璧な容姿で育ちも良く…おまけに秀才でスポーツも出来るわ。でも恋愛においてはどうかしら…?」
ローズさんは意味深な雰囲気でそう言うと、私を真っ直ぐ見つめて目が合ったところでウィンクをした。
「あの手の男を落とすのは難しいわよ?」
「でももうフラレたので…」
「あら諦めるのもったいない!あんた相当坊ちゃんに好かれてる方よ」
うつ向いて指元をいじっていた私は、ローズさんの今の言葉で思わず顔を上げてしまう。
「人嫌いな坊ちゃんが誰かを家に上げるなんて…私ちょっとビックリしてるのよね」
長年悠生の付き人をやっているローズさんがこう言ってるけど…本当にそうなのかな。今の私の状況からすると少し疑ってしまう自分もいるけど…
「今後あんたがどう動くか…楽しみにしてるわ。それと…坊ちゃんの周りにいる女の中では私はあんたは好きな方のグループに入れてあげる」
「…ありがとうございます」
なんて言っていいかわからないけど、とりあえずお礼を言う私。
ローズさんなりに私を励ましてくれて諦めないで頑張れと言ってくれてるのはわかるけど、今はそのスイッチが入らない。
「坊ちゃんがあんな性格になったのは白学での影響もあるだろうけど、元々はご両親の事なのよ」
「…やっぱり両親とうまくいってないんですか?」
高校生なのに一人暮らししてる時点で、何か訳ありだとはわかるけど…
「ううん、親子としての関係は良好よ。ご両親は2人共いい方だし。でも…少し悪ふざけが過ぎるというか…」
「悪ふざけ?」
「一番末っ子の坊ちゃんが可愛過ぎるせいか、家族全員でからかったり虐めるのよ。もちろんおふざけでね」
その時初めて悠生が4人兄弟の末っ子だということを知り、お兄さんが3人いるとローズさんは教えてくれた。
「御家族は坊ちゃんが可愛くて可愛くて仕方がないんだけど本人はかなり嫌がっていて…それが原因で一人暮らしを始めたようなものなの。私は付き人だから坊ちゃんの部屋の真下に住んで日頃の世話をしているのよ」
ご両親とうまくいってないのかと思ってたけどそうでもないんだな。家族に嫌気がさして悠生が望んで一人暮らしを始めたって感じか…
「とても明るくてユーモアのある御家族だから、坊ちゃんは反対にどこか冷めた性格に育ってしまったのね。クールであれだけ完璧な容姿で育ちも良く…おまけに秀才でスポーツも出来るわ。でも恋愛においてはどうかしら…?」
ローズさんは意味深な雰囲気でそう言うと、私を真っ直ぐ見つめて目が合ったところでウィンクをした。
「あの手の男を落とすのは難しいわよ?」
「でももうフラレたので…」
「あら諦めるのもったいない!あんた相当坊ちゃんに好かれてる方よ」
うつ向いて指元をいじっていた私は、ローズさんの今の言葉で思わず顔を上げてしまう。
「人嫌いな坊ちゃんが誰かを家に上げるなんて…私ちょっとビックリしてるのよね」
長年悠生の付き人をやっているローズさんがこう言ってるけど…本当にそうなのかな。今の私の状況からすると少し疑ってしまう自分もいるけど…
「今後あんたがどう動くか…楽しみにしてるわ。それと…坊ちゃんの周りにいる女の中では私はあんたは好きな方のグループに入れてあげる」
「…ありがとうございます」
なんて言っていいかわからないけど、とりあえずお礼を言う私。
ローズさんなりに私を励ましてくれて諦めないで頑張れと言ってくれてるのはわかるけど、今はそのスイッチが入らない。