生徒会長が私を好きな理由
聞いてない聞いてない!告白してから喋ってもないし!!




「どう…だろうねぇ。私もまだ聞いてないなぁ」

「そっか。じゃあ聞いておいてよ」

「いやぁ、あのちょっと待ってよ」


それって私から話しかけるってこと!?そんな事絶対無理!





「あ、会長!」

「え…」


海音が私の後ろの辺りに目を向けた後、私も後ろを振り返るとそこには悠生がいた。私はまた不自然にも思い切り目をそらしてしまう…




「今日の放課後空いてるか?文化祭のミーティングしたいのだが」

「うん大丈夫!今ちょうどその話してたとこ~じゃあ本間くんと田村くんにも言っておくね~」


海音は「後でね~」と言って自分のクラスに戻ると、教室のドアの前で私と悠生だけになる。無言のまま何秒か過ぎた後、私は悠生から目をそらしたまま口を開いた。





「…風邪治った?」


生徒会もあるしクラスも一緒なんだからこのまま避ける事は難しい…ここは普通にしていなきゃね。





「ああ。もうすっかり」

「そう…良かった」


私はそう言って少しだけ笑うと、その場から離れて友達の所へ戻る。泉と由愛にからかわれたけど、今は誤魔化すしかなかった…

悠生の顔は見られなかったけど会話は出来て良かった…


このままどうなっていくんだろう…

時がたてば忘れるの?それとも…また頑張ろうって思えたりするのかな?



今はわからない。










「文化祭にもそれぞれコスプレを取り入れた方がいいんじゃねーのか?体育祭であれだけ盛り上がったんだから」

「うんうん!いーかもね!」
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