カルテットリバーシ
空が暗くなり始めた頃、部活を終えた美夕ちゃんが私の部屋に来た。
ちょうど私はセントポーリアに水をあげていたところで、美夕ちゃんは興味津々にそれを覗き込んで来た。
「すごいねーまだ咲かないの?」
「うん、1月くらいかな。まだあと2ヶ月以上かかる感じ」
「へえー早く咲いたの見たいなー!」
楽しい友達との談笑。
緋色も今、緑君と一緒に笑えているのかな。
まだ、傷付いているのかな。
オセロ。
「ねえ、美夕ちゃんはオセロ強いの?」
振り向き聞けば、すでに美夕ちゃんはベッドの方で座って居て、持ち帰るトートの中身を確認しているみたいだった。
「オセロ?私が強いはずないじゃんー!全然ダメダメー頭使うのは苦手ー。急に何?」
私は水のなくなった水差しをセントポーリアの隣りに置いて、美夕ちゃんの隣りに座った。
「緑君が、オセロ、強いみたいだから。美夕ちゃんも一緒にやるのかなーなんて」
「あーお兄ちゃんのはね、ゲームからだよ。オセロのゲームずーっとやってたから、頭悪いくせにオセロは強いのかもー最近もスマホのオセロゲームやってるね。オセロバカ」
「あ、そっか、スマホのアプリのオセロなら、すぐ出来るね」
美夕ちゃんは自分のスマホをさわさわと操作し始めて、画面を私の方に向けた。
「あ、あったあった。お兄ちゃんやってるの確かこれだよ」
見せてくれたオセロのアプリは可愛らしいイルカが4匹描かれたドルフィンリバーシというアプリだった。
「リバーシ?オセロ、じゃないんだ?」
投げかけた疑問に、美夕ちゃんはスマホをスワイプさせながら、ブラウザで検索してくれているようだった。
「んー……オセロのことリバーシって言うみたい。世界的にはリバーシって言うんだってさ」
「へぇ…じゃぁさっきのアプリ、オセロの事なんだね」
「うん、そうっぽい。お兄ちゃんがやってるやつだから強いやつなのかな。でもさっきアプリの詳細に入門編が付いてるとか書いてあったような気もする。よくわかんないけど、ちょっとやってみれば?」
それ以上は調べる事も飽きたのか、美夕ちゃんはスマホを鞄にしまった。
「うん、やってみる。ダメそうだったら、また別の探してみるね。ありがとう」
ひとまずのお礼に、その後も少し会話をして。
美夕ちゃんは今日は手を振って帰って行った。
玄関でそれを見送り、すぐに部屋へ戻ってスマホを開く。
ドルフィンリバーシ。
緑君がやってるアプリ。
迷わずインストールを押す。
緑君と、一緒のアプリ。
ちょうど私はセントポーリアに水をあげていたところで、美夕ちゃんは興味津々にそれを覗き込んで来た。
「すごいねーまだ咲かないの?」
「うん、1月くらいかな。まだあと2ヶ月以上かかる感じ」
「へえー早く咲いたの見たいなー!」
楽しい友達との談笑。
緋色も今、緑君と一緒に笑えているのかな。
まだ、傷付いているのかな。
オセロ。
「ねえ、美夕ちゃんはオセロ強いの?」
振り向き聞けば、すでに美夕ちゃんはベッドの方で座って居て、持ち帰るトートの中身を確認しているみたいだった。
「オセロ?私が強いはずないじゃんー!全然ダメダメー頭使うのは苦手ー。急に何?」
私は水のなくなった水差しをセントポーリアの隣りに置いて、美夕ちゃんの隣りに座った。
「緑君が、オセロ、強いみたいだから。美夕ちゃんも一緒にやるのかなーなんて」
「あーお兄ちゃんのはね、ゲームからだよ。オセロのゲームずーっとやってたから、頭悪いくせにオセロは強いのかもー最近もスマホのオセロゲームやってるね。オセロバカ」
「あ、そっか、スマホのアプリのオセロなら、すぐ出来るね」
美夕ちゃんは自分のスマホをさわさわと操作し始めて、画面を私の方に向けた。
「あ、あったあった。お兄ちゃんやってるの確かこれだよ」
見せてくれたオセロのアプリは可愛らしいイルカが4匹描かれたドルフィンリバーシというアプリだった。
「リバーシ?オセロ、じゃないんだ?」
投げかけた疑問に、美夕ちゃんはスマホをスワイプさせながら、ブラウザで検索してくれているようだった。
「んー……オセロのことリバーシって言うみたい。世界的にはリバーシって言うんだってさ」
「へぇ…じゃぁさっきのアプリ、オセロの事なんだね」
「うん、そうっぽい。お兄ちゃんがやってるやつだから強いやつなのかな。でもさっきアプリの詳細に入門編が付いてるとか書いてあったような気もする。よくわかんないけど、ちょっとやってみれば?」
それ以上は調べる事も飽きたのか、美夕ちゃんはスマホを鞄にしまった。
「うん、やってみる。ダメそうだったら、また別の探してみるね。ありがとう」
ひとまずのお礼に、その後も少し会話をして。
美夕ちゃんは今日は手を振って帰って行った。
玄関でそれを見送り、すぐに部屋へ戻ってスマホを開く。
ドルフィンリバーシ。
緑君がやってるアプリ。
迷わずインストールを押す。
緑君と、一緒のアプリ。