拝啓 偽りの君
昔は気付いて欲しかったけど、今は気付かなくても良い。


だから責めないで、自分を。

分からないなら教えるから。

君と居られてどれだけ幸せかって事とか、

昔の水樹の事とか、

いつから君と、一緒に居たいと思ったかとか。


言葉にしなきゃ伝わらない事だってあるでしょう?


君は気付いたかもしれないけど、私は気付かない事が多いから。


だから君の本音が、心が、言葉で知りたい。


溜め込まないでよ。

昔の君が私に、本音を自分の中で溜め込まないで、僕に話して欲しいって言ったみたいに、私も話して欲しい。


自分で言った事なのに自分が溜め込まないでよ。


君が本音を話してくれないと、誤解も解けないでしょ?


私はただ、なんとなく君と居るんじゃ無いんだから。





気付かなくて良いって言ったけどやっぱり撤回。


本音を溜め込んでる自分に気付いて。それじゃ昔の私だよ。



でもきっと、昔の私みたいに、言われなかったら、気付かないでずっと溜め込んでるんだろうな。




だからね、





私は君を救うよ。



昔、君が私を救ってくれたように

今度は私が君を救うから。



昔、気付いてくれた君が居たから、私も気付けた。


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