すき。
二人で談笑をしていると、いつの間にか教室には人が埋まっていた。



偶然にもあんことは席が前後。



「ゆりあさん」



「なに?」



「なんかさ、このクラス雰囲気悪くない?」



「あ、それ私も思ってた」



女子は比較的にリーダー的な人が多めで、男子はうるさいのばっか。まとまりがない感じ。



「でも、女子は上手くやれそうかなあ」



「マジで??男子は?」



「男子は…」



「あ、ゆりあって男苦手だっけ?」



コクンと頷いた。



私は男子が苦手だ。理由はなんとなく怖いから。私はそんなに背が大きくない。だから自分より全然高い人は怖いイメージがあって、同性は平気だけど異性となると怖い。



「でも、隣大人しそうだし平気だよ!」



「かな?」



ガラッ



教室のドアが勢い良く開かれ皆がそちらへ注目する。



あまり気にしていなかった私は教室の端から端を見渡していた。



「…!」



パチッと目が合ったのは、7人くらいの派手目の男子のグループ中で唯一静かな彼、千野充碧(ちの みあお)。



私は驚きすぐ目をそらした。



正直、千野みたいなタイプは苦手だ。うるさいグループにいるのに静かと逆に怖い。



そんなことを考えてたら自然とため息がでていた。
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