すき。
担任の長々としたありがたきお話やお言葉を頂戴した後は始業式なので、今度は校長先生からの長々としたありがたきお話やお言葉をもらいにいく。



帰りてー。だる。などと批判の声がたくさん飛び交う中、大体の背の順で整列をする。



私は前から4番目。背が高いあんことは結構遠い。



それにしてもなんで昔から整列の並び方って男女隣なんだろう。同性同士が隣じゃダメなのかなと、不服に感じながら体育館へついた。



「えぇー、ですから2年祭の皆さんは………………」



校長先生の話だけで既に15分が経とうとしていた。さっきから同じことしか言ってない。



きっとネタがもう尽きてるのだろう。それでも校長の威厳として沢山話そうとするその姿勢は空回りし、同じ職場で働く先生達までもが欠伸をし始める様。



やっとのことで終わると、30分経っていた。



その後は淡々と進行は進められ、始業式は校歌を全校生徒で歌い上げてから教頭の掛け声とともに幕を閉じた。



教室に入るやいなや、生徒は口々と愚痴を零した。



「あー、長かった。」



「ほんと!あんこ途中で寝てたよ」



「寝れるもんなら寝たかったあ。前だからぜんっぜん寝れない!」



「背高い人の特権」



鼻を高くしてあんこが言ったからムカついて背中を思っ切り叩いてやった。



「ごめんって」



私をからかったのが余程面白かったのかまだ笑っているあんこ。



「やだ、許さない!」



私もなんだか面白くなって笑いながら言った。
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