閉ざされた王国

カロン「ってかさ、お前外出れるようになったんだな」


そ...と


マリン「でも...あの日から私初めて外に出たの」


カロン「あの日って...お前の母さんが亡くなった日...?」

私は静かに頷いた

マリン「私は好きな物を買ってもらって退屈はしなかったわ。遊びに来てくれたのは...あなたとマリアだけだけど。ひとりでも寂しくなかった。」


カロン「うん...」



マリン「............も...............でもっ!あなたが居なくなってから...寂しくて、会いたくて...仕方がなかった!何度も出ようと思ったけれど...部屋の外には見張りがずーーっといて......出ることもできなかった!!」



わたし...こんな...人前で泣くなんて

だめ............なのに

王女は強くなきゃ...

お母さんみたいに、ぜったい涙は見せないの

だけど.........もう


カロン「大丈夫。これからは俺が守る。俺が一緒にいる。だから!なんも心配すんなよ!」



カロン............



マリン「さいてー.........」

カロン「えっ」

マリン「ほんと...ひどいよっ......女の子を泣かすなんてね」

カロン「溜め込まないで全部俺に話してよな!」

マリン「カロンに言われなくたってわかってるしっ!」
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