繋いでくれた歌【完結】

その翌日からケーが原曲を私が演奏しやすいように編曲してくれた。
ギターで演奏するそれは、原曲よりも凄く柔らかくなっていて、これを私が歌えるのかとも思った。


でも、きっとケーは私が歌えると思ったから提案してくれたんだ。
それならばその期待に応えたい。


それに、私の歌声を、ケーの楽曲を求めてくれる皆に届けたい。


形になった私の曲を聞いたケーはとっても嬉しそうに笑ってくれた。



何度も何度もリハーサルを重ねて、遂に私はライブの初日を迎えた。
凄く緊張しているけど、楽しみな気持ちの方が強い。



初日。ケーは関係者席で見てくれている。
明日以降、来れない日もあるけど最終日は絶対来ると言っていた。



ケーがいるだけで、心強かった。
< 120 / 163 >

この作品をシェア

pagetop