繋いでくれた歌【完結】


ライブは大盛況の内に終わった。
始まる前は凄く不安だったのに、終わった今はもっと歌いたいって思っている。
歌って不思議だ。

私に力をくれる。



「ひまり、お疲れ様」


楽屋にいると、ケーが私の元へやって来て笑顔を向ける。
その笑顔を見るだけで癒されるよ。


自然と私の顔も綻んでいく。



「ケー」

「最高だったよ、ひまり」



優しく私の頭を撫でるケー。
へへ。ってはにかむ私。


すると。


「やっぱり!二人って付き合ってるんですね!」


その場にいたスタッフに冷やかされて、二人の世界に入り込んでいた私達はハッとした。



「いや、えっと」


私が真っ赤になって動揺してると、ケーが笑顔で「そうだよ!」なんて答えるもんだから更に私は顔を赤くした。

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