繋いでくれた歌【完結】
「ひまり、来てくれたんだ」
「え、あ、はい」
突然名前を呼び捨てされ、私は目を合わせていられなくて、ふっと逸らした。
「って、真史!!ひまりは歌を歌うんだよ!?風邪を引いてる僕の側に連れて来ちゃダメじゃないか!
ひまり今すぐマスクして。マスク、マスク、えっと、ここに。あった」
そうやって、手渡された新品のマスク。
私はとりあえず受け取ると、素直につける。
つけるまでじっとこっちを見てるからしょうがない。
「はあ。ケー。貴方がまず風邪を治せばいい話ですよ。
そして、私はこれから貴方に飲ませる苦いお薬でも買ってきます。
どうせ、ご飯だって食べてないんでしょう?一緒に買って来ますから」
「苦くないのがいいな」
「ダメです。良薬口に苦し!」
新條さんはキッとケーを睨みつけると、さっさと部屋から出て行った。
私はここに置いてけぼり。
ガチャンと扉の閉まる音がした後、部屋に訪れた沈黙。
それを先に破ったのはケーだった。
「え、あ、はい」
突然名前を呼び捨てされ、私は目を合わせていられなくて、ふっと逸らした。
「って、真史!!ひまりは歌を歌うんだよ!?風邪を引いてる僕の側に連れて来ちゃダメじゃないか!
ひまり今すぐマスクして。マスク、マスク、えっと、ここに。あった」
そうやって、手渡された新品のマスク。
私はとりあえず受け取ると、素直につける。
つけるまでじっとこっちを見てるからしょうがない。
「はあ。ケー。貴方がまず風邪を治せばいい話ですよ。
そして、私はこれから貴方に飲ませる苦いお薬でも買ってきます。
どうせ、ご飯だって食べてないんでしょう?一緒に買って来ますから」
「苦くないのがいいな」
「ダメです。良薬口に苦し!」
新條さんはキッとケーを睨みつけると、さっさと部屋から出て行った。
私はここに置いてけぼり。
ガチャンと扉の閉まる音がした後、部屋に訪れた沈黙。
それを先に破ったのはケーだった。