繋いでくれた歌【完結】
「そうだ。ひまり、僕の曲を歌う気になってくれた?」


無邪気な笑顔でそう尋ねて来るケー。
どうしてそんな風に話せるのか、私にはわからない。


「……」


断ろう。そう、思ってた。
だけど、さっきの新條さんの言葉が私の頭の中をぐるぐると回ってる。



「……もしかして、真史に何か言われた?」

「……」


黙っていると、それをケーは肯定ととったらしい。
一度、息をつくと私の前に座った。


そして、私の手を取る。
その手は思ってた以上に熱い。


本当に熱があるんだ。
微熱なんてもんじゃない。高熱だと思うんだけど、これ。


驚きで目を見開くと、ケーが一言一句ゆっくりと紡いでいく。
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