繋いでくれた歌【完結】

「わかりましたよ」

「引き受けてくれますか。そうですか。それなら連絡先伺ってもよろしいでしょうか?」

「連絡先?」

「そうです。ケーの好き嫌いなど把握しておいたら少しは楽でしょう」

「ああ、成程」


納得しながらスマホを取り出すと、ケーが慌てた様子で会話に割り込む。



「ちょ、ちょっと、真史!僕だって連絡先交換してないのに!」


そう言うと、ニタアっと口元に孤を描いて微笑む新條さん。
ブラック新條参上。


「そうですか。必死に看病してた私の努力を全て水の泡にしたその報いでしょうね」

「えええ。ま、真史!」

「貴方はこれでも貼って寝てて下さい」


ブラック新條は冷えピタを取り出すと、ぺたりとケーの額に貼った。
ケーもケーで熱が上がって来たのか、本格的に体に力が入らないらしい。

寧ろ、あれだけ平然としてた方がおかしいよ。

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