繋いでくれた歌【完結】
それをケーの元へ持っていく。
やっぱり彼はパソコンの前にいた。


きっと一日の半分以上をここで過ごしているのだろう。


「ケー、出来たよ」


そう声をかけるが、気付いていない。
この集中力凄いな。


私はトントンっと彼の背中を叩く。
それでやっと彼はハッとした。


慌てながらヘッドフォンを取り、私を見る。


「ごめん。また僕集中してて……、ってすっごいいい匂い。
ああ!とっても美味しそう!」



ヘッドフォンを置くと、ケーは目をキラキラさせながら机の上に乗ったオムライスを見た。
すぐにその前にしゃがみこむ。


「いただきまーーす!」

「はは、まだ熱いと思うよ?」

「あちっ」

「ほら」

「だって、美味しそうで…、ん。……美味しい!」


一口頬張ると、ケーは屈託のない笑顔でそう言った。
本当に嬉しそうに言うからこっちまで頬が緩む。
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