好きっていうまでは
意外と物知りなのかな、神木くん。
このために調べてきたとか?
なんか有り得そう…
「いるか、みたい?ショー」
「みたい!」
「おっけー」
イルカショーを見に行くと結構並んでた。
これは、2回目になりそう。
「すげー。めっちゃ人気だな、ここのイルカは」
「そうだね。」
あと30分は待つよね。
神木くんが急に手を握ってきた。
「え?ちょっ。」
「知らないの?」
「え?」
よく見ると、親指を私の親指の上に乗せて数を数え始めた。
「それは…なに?」
「これは、指相撲っていうゲーム。
こーやって、先に10秒数えた方が勝ち」
くすくす笑いながら説明してくれた。
やってみると意外と楽しくて。
神木くんは指が長いから私の指をすぐにつかむ。