好きっていうまでは


私は涙を出してしまった。

どうしてここまで優しいのか。

ぱぱが、陽輝を信頼してるのがわかる気がする。

「馬鹿。泣くなよ。俺部活行くからな。」

グラウンドに向かおうとすると立ち止まって、

「あー。そういえば教室に、まだるいがいるわ」

と言ってグラウンドに出ていった。


陽輝…早速手助けなの?

私は、涙を拭いた。

走って教室まで行く。


B組に行くと、ひとりぽつんと神木くんの姿。

「あれ?彩華。なにやってんの?

てか、どうした?そんな息切らして」


「言いたいことがあって。」

「俺に?」


教室は、すこし赤くなる太陽に照らされた。
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