好きっていうまでは

「ほんとに、俺でいいの?

後悔しない?」

「私は後悔しない」

「ここにきて」


神木くんは手を、おいでおいでとやった。

私は言われるがままに、神木くんのところへ行く。

ぎゅっと、優しく包まれる。

「俺も、後悔しない。後悔させない。」


頭を撫でながら抱きしめられる。

ホッとするっていうか、このままでいたい感じ。



神木くんが私の頬に手を置く。

じーっと神木くんの目を見てると、吸い込まれていった。

そのまま私は目を閉じた。

唇の重なりを感じた。目を開けると、目の前に神木くんがいる。


「大好き」

自然に私の口からその言葉が出る。

「帰ろっ!」

よくわからないけど、さっきよりもずっと赤い神木くんの頬を私は見てた。
< 116 / 252 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop