好きっていうまでは
「ほんとに、俺でいいの?
後悔しない?」
「私は後悔しない」
「ここにきて」
神木くんは手を、おいでおいでとやった。
私は言われるがままに、神木くんのところへ行く。
ぎゅっと、優しく包まれる。
「俺も、後悔しない。後悔させない。」
頭を撫でながら抱きしめられる。
ホッとするっていうか、このままでいたい感じ。
神木くんが私の頬に手を置く。
じーっと神木くんの目を見てると、吸い込まれていった。
そのまま私は目を閉じた。
唇の重なりを感じた。目を開けると、目の前に神木くんがいる。
「大好き」
自然に私の口からその言葉が出る。
「帰ろっ!」
よくわからないけど、さっきよりもずっと赤い神木くんの頬を私は見てた。