好きっていうまでは
「赤橋?だっけ。あの人歳いくつ」
「私たちの一つ上だよ。」
「ふーん」
興味なさそうな返事をした。
聞いといて、なんなのだろう。
「じゃ、また明日…」
私がそう言いかけたのを無視して、神木くんが私に抱きつく。
「さっきの嫌じゃなかったの?風習とはいえ、
ここは日本だし。」
「え。っと、見慣れてるからそこまで…」
「俺だったら嫌だね。」
ちょっと不機嫌そうな声で言われた。
顔は見えないからなんとも言えないけど。
「ごめんね。俺、心狭いからさ」
「ううん。大丈夫。心広いよ。優しいし」
「ありがとっ」
私の頬にキスをして笑った。
「じゃ、また明日ね!」