好きっていうまでは
よし。書き終わった。
音楽室に行かないと。荷物を持って、立ち上がる。
ガラガラ。しまってたドアが開いて、そこには神木くんの姿が。
「あ。ごめんなさい。日誌を書いていて、今から行こうと思っていたの。」
「そうなんだ。なら良かった。帰っちゃったのかと思って焦った」
「いえ。それで、話ってなんですか?」
神木くんは、深呼吸をした。
「俺と、付き合って下さい」
聞き慣れない言葉と、真剣な表情に押されて言葉が出てこない。
やっと出した言葉は、
「え?」
これだけ。