好きっていうまでは
プルルルルル…


《もしもし》

「あ、神木くん?彩華です」

《彩華。俺さ…》

自信なさそうに、弱々しく話した。

《俺さ、彩華が本当に好き。

可愛いし、俺のこと見ててくれるし…

一緒にいないと俺ダメだわ。》

初めて聞く弱音。

「私こそごめんね。でも、心配になっちゃうの。

私には、勉強以外の取り柄はないから…

神木くんと釣り合わないから…」

《…》

「でもね?」

《ん?》

私は知らない間に涙を流してた。

「好きだから、不安になると…思うの…」


声が震えるのを必死に抑えてた。

だって、泣いてるのがバレちゃう…
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