好きっていうまでは
「俺を信じろ。俺はどこも行かない。
ぜったい彩華のこと守るし、離れないから」
「ありがとう。」
「ごめんな?泣かせて。
でも、彩華パーティーの時怒ってた?」
「怒ってないよ?」
「彩華の怒ったとこ見たことないかも…」
私はあまり怒ったことはないし、そこまで本気になったこともない。
怒る時ってどんな時?
ま、いっか。
「美佳ちゃんと、何話してたの?」
「あいつが無理やり抱きついてきて、
お金上げるから、今度1回だけデートしよって言われて。
無理つっといた」
やっぱり美佳ちゃん、神木くんのこと好きなんだ。
じゃあ、ちゃんと話さなくちゃ。
「美佳ちゃんに電話する。」
「いま?」
「そういま。」
「今しなくてもいいだろ?2人っきりなんだしさぁ。」
神木くんは私の携帯をとって自分のズボンのポケットにしまった。