好きっていうまでは
「陽輝…ちょっと」
「ん?耳?」
私は、陽輝に耳打ちして先に帰っててと言った。
「わかった。」
私のマンションの前まで来て私は、陽輝を見送った。
「彩華は?」
少し、驚いた顔で聞いてきた。
私は黙って歩き出す。
「ばか、帰んないと、あとでひとりで帰ることに…」
「どうしたの?今日、変だった」
神木くんは、前を向いて歩いた。
やっぱり、聞かれたくないことだったんだ…
聞いたの、間違えだったかな。
「ちょっとだけ、話したいから、そこ座ろ」
公園のベンチに、私たちは座る。
「話って…?」
「うん。2つあって、一つは彩華のこと。
二つ目は俺のこと。」
私のことと、神木くんのこと…?