好きっていうまでは



気づかれないようについて行くと、トイレに入った。

私も、トイレに入り個室に入った。


「あぁー。疲れるー。

学校ってなんでめんどくさいんだろうね」

「まぁ、いいじゃん。一昨日は楽しかったんだしさぁ」

「あぁ。あの気取った女でしょ?」

「そーそ。階段から落ちた時は本当に笑っちゃった!」

階段から…落ちた?


「あたしたちと、やりあおうとするから、こうなるのよねー」

私は黙ってはいられなかった。

とにかく個室から出た。

「すみません」

「はい?なにか?」

「今の話は、森奈央のことですか?」

「やだ。盗み聞きなんて趣味悪いわねー。

まぁ、そうなんだけどねー」

金髪の子が、笑いながら言う。

怒っちゃだめ、私は冷静になるのよ。

「階段からあなた達が落としたのですか?」

「まぁー、そうなるかな?」

「どうしてそんなことを」

「あー。もうさ、ぐだぐだうるさいんだよね。

なに?正義のヒーローでも気取るつもり?

やめてよね。あんた芝泰彩華でしょ。

森奈央といっーーーつも一緒にいるもんねぇ。」

「正義のヒーローなんてやっていません。

ただ事実をしりたいだけです。」

「あっそ。じゃ、はっきりいってあげるわ

あたし達が森奈央を階段から落としたのよ!」

何、このひと。自分の思い通りにならないならなんでもするの!?


そんなの…おかしいよ。
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