好きっていうまでは



「最後にしてあげるわ。そろそろ疲れたでしょう?」

「え?」

「…るいくんと別れなさい。」

…神木くんと?別れる?

「そしたら、あなたにも奈央ちゃんにもなーんにもしないから!

ねっ?いいと思わない?」

そんなの、即答できる。

「無理です。」

その一言でこの場が静かになる。


「無理とか、言ってる場合?

そんなんで」

「その交渉は無理です。神木くんが好きだから。

あなたたちのような、汚い女の人に渡したくないっ」

「ちょっと。何いってんの?

地味でスタイルも普通なあんたに、汚いなんて言われたくないわよ!」

私は、突き飛ばされてそのまま地面に転がる。


「あんたはっ、あたしたちの言いなりになればいいんだよ!」

さらに私の胸倉をつかみ、私の制服のボタンが取れる。


こんなことになることなんて、わかってた。

でも、奈央のため、神木くんのために…

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