好きっていうまでは

「ま、いーや。

今日は、これ渡したかった。」

封筒を渡される。


「間違えて、入ってた」

これパパからだ。


私のパパは、海外で働いてるの。

だから、会えるのは1年に1回か、それ以上。

だけど、手紙は結構な頻度で送ってきてくれる。


中を開けて読んだ。

写真付きだ。

『今年は帰れるか分かんないが、帰りたい。

母さんをあまり困らせるなよ。

勉強頑張りなさい』

いつもと一緒な感じだけど、やっぱり嬉しい。


「今年は帰ってくるといいな。

もう、2年は帰ってきてないだろ?」

「うん。」

帰ってこないから、

大晦日にママは陽輝と過ごしなさいとか言って、

お友達と飲み会行っちゃうし。
< 21 / 252 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop