好きっていうまでは

聞きたかった言葉


【side るい】

「もしもし」

正直戸惑った。

喧嘩中の相手の声が聞きたくて、

でもずっと話せなかったから、電話かけようか迷ってた。

そしたら、その相手から電話がきた。


もしもしって、聞いただけで嬉しかった。

やっぱり好きなんだって。

でも、この声のトーンからして、

別れの時が来たんだって…思った。


そしたら急に謝られた。

「ごめんなさい。るいのこと何も考えられなくて。
自分のことばかりで。

るいはきっと私に怒ってたり言いたいことあっても、

我慢してたと思うけど、私は言いたい放題で…」

って。なんで彩華が謝るんだ…

悪いのは、この俺なのに。

俺が勝手に妬いて、こんな事になったのに。
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