好きっていうまでは
わがままなことは、わかってる。
だけど、私はクラスのために勉強以外の活躍がしたかった。
だから、リレーは最初嫌だったけど、今は嬉しいこと。
「どうして、こうなったんだ?」
「それは…私、ほら、本番前っていつもこうでしょ?
今回も気をつけてはいたんだけど、階段から落ちちゃって。」
「本当なのか?それ」
陽輝は疑いの目を向けてくる。
「本当だよ…」
「そっか。じゃ、帰ろ。立てるか?」
陽輝の手を借りてゆっくり立ち上がる。