好きっていうまでは

私は、仕方なくというか、おんぶしてもらう。

「恥ずかしい〜。私なにされてんだか。」

「別にいいじゃん。てか彩華ちっちゃいから

子どもみたいだし。バレないよ」

声が、いたずらっぽい声だった。

確かに…と思ってしまった。




「てかさ、彩華軽すぎー。ちゃんと食ってんの?」

「食べてる…これでも太った方なんだけど…」

「えー?ほんと?

それ、女の子の友達の前では言わない方がいいよ」

「え?」

言ってる意味がわからないけど、とりあえず、私の家に着いた。


「ほんっとに、今日はごめん。

おんぶとか…もう何歳かって感じ…」

「もーいいって。俺の筋肉なめてんの?」

「いいえ。じゃあ、今日はありがとう」

「うん。俺の方こそ、早く気づいてあげられなくて、ごめんね。

早く治るように、俺が毎日おんぶ「平気だから。」

毎日おんぶなんて、ありえない。


だけど、早く気づいてあげられなくてなんて。

少し、聞きなれない言葉。

心が、ほわほわとする…嬉しいのかな。


「じゃ、また明日ね!」

神木くんは、帰った。


私も、家で休まないと。

とにかく、一件落着だぁ。
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