好きっていうまでは
好敵手
【side るい】

俺は、神木るい。

これは、俺が彩華と会った時の俺。

あん時はちょうど放課後にカラオケ誘われてて、めんどくさくて学校フラフラしてた時のことだ。



あー。今日もめんどくせえ女子ばっかだったな。

この学校の女子は、みんなおんなじに見える。

俺目当ての女子は、確かに可愛い子ぞろいで、選び放題なわけ。

でもさ。なんか、ちょっと違うよな。


そーんなときに、俺は見つけちゃった。

上の方の黒板の文字を消せないで、背伸びしてる女の子。

小さいのに、黒板消すって…ぷっ。

笑っちゃ悪いか。


俺はなんとなく、体が動いて女の子の持ってた黒板消しで、

上の方の文字をサッサっと消してやる。
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