好きっていうまでは
次の日、私は奈央と1駅離れたところのショッピングモールに行った。
「あたしも、新しいの欲しいんだよね〜」
「どれを買えばいいのか…」
「んーとね。彩華は肌白いからさ、白くて清楚な感じのがいいよ!」
奈央のアドバイス通りに、白いやつに目をつける。
どれも、派手でなかなか私には無理があるものばかり。
「彩華決まったー?」
「全然決まらない…奈央は?」
「あたしこれー!どお?ハイビスカス柄」
黒い生地に赤いハイビスカスがペイントされたものだった。
いかにも夏って、感じで、奈央に似合いそうな感じ。
「あ!これいいじゃん!彩華の」
渡されたのは白い水着のセット。
上下白の水着に長袖の羽織る物がついている。
「これ来てさ、白い帽子なんていいじゃん!
あとさぁ!これを機に、メガネじゃなくてコンタクトにしよーよ!」
言われるがまま、私はコンタクトまで買ってしまった。