好きっていうまでは

次の日、私は奈央と1駅離れたところのショッピングモールに行った。


「あたしも、新しいの欲しいんだよね〜」

「どれを買えばいいのか…」

「んーとね。彩華は肌白いからさ、白くて清楚な感じのがいいよ!」

奈央のアドバイス通りに、白いやつに目をつける。


どれも、派手でなかなか私には無理があるものばかり。

「彩華決まったー?」

「全然決まらない…奈央は?」

「あたしこれー!どお?ハイビスカス柄」

黒い生地に赤いハイビスカスがペイントされたものだった。

いかにも夏って、感じで、奈央に似合いそうな感じ。


「あ!これいいじゃん!彩華の」

渡されたのは白い水着のセット。

上下白の水着に長袖の羽織る物がついている。

「これ来てさ、白い帽子なんていいじゃん!

あとさぁ!これを機に、メガネじゃなくてコンタクトにしよーよ!」

言われるがまま、私はコンタクトまで買ってしまった。
< 59 / 252 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop