好きっていうまでは
私はきょとんとしてしまった。

浴衣なんてないから、どうしよう。

「ないなら、買う?あたしのママ、浴衣とか着物とか売ってる人なんだよね!

ちょっと、安く売ってくれるかもだし!

今週の日曜日、買いにいこ!」

私は、奈央に言われるがままになる。


奈央のためにも、やるしか、ないんだよね…うん。



「今日は、ありがとね!補習から抜けさせてごめんね

家まで送るよ!」

「大丈夫だよ。ひとりで帰れるから」

「そう?じゃ、日曜日また会おうねー!」


奈央の家を出て帰る。

結構、奈央の家にいたんだなぁ。

空はもう夕日に照らされて、赤く染まってて、奥の方は紫っぽくなってた。

はぁ。陽輝に誘うのかぁ。


このまえ、神木くんとちょっと言い合った日から会ってない。

陽輝が、部活ってこともあるだろうけど。
< 75 / 252 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop