好きっていうまでは
なんとなく、学校の方を通って帰ろうと思って、
学校の方に向かった。
校庭の隣を通ると、もう誰もいなくて静かだった。
「彩華?」
後ろからそう呼ばれて、振り向くと陽輝の姿があった。
「なにやってんの?こんなとこで。てか珍しいな。
彩華が補習以外で外出なんてさ。」
「あ。いや…まぁね?」
なにやってんの、私!
誘わなきゃ。奈央のために!
「「あのさ!」」
同時に、話してしまった。
「あ、いいよ?何?」
「彩華先に言っていいよ」